海外安全あれこれ

性善説の落とし穴

人の本性についてどの様に考えるか。性善説・性悪説といろいろ考えがあろう。しかし、人の本性について日本の社会で考えられていることと、世界の現実とは少し異なっている。世界では隙あらば、と狙っている人はいくらでもいるし、盗難被害にあっても同情されるどころか、場合によっては、被害にあう方があまりに無防備だと言われてしまうことすらある。

レストランで上着を椅子の背に掛けて食事をしていて、ポケットから財布をとられた、店の入り口のコート掛けに上等なコートを掛けておいたら、誰かにそれを着て行かれた、ホテルの朝食バイキングでハンドバッグを席に置き、連れと一緒に食べ物を取りに行き、戻ってきたらバッグがなくなっていた、パブでテーブルの下に置いたカバンを持って行かれた、と言うような事件は海外ではよくある。

このような事件がおこった時、日本ならば客は店の管理責任を問い、店も責任者が平謝りし、損害を保障してくれるかも知れないが、外国ではその様なことはない。大勢の人が出入りする公共の場では、荷物や身の安全は自分が守ることになっていて、安全を自ら守れるのが大人の条件なのである。

大事な物は身につけるか、目の届く範囲内に置き、常にその所在に注意するのが大人のやり方なのであり、気を配っていると周囲に判るようにしていれば、悪人は犯行をあきらめるのである。(2005.07.29 理事 大日方 和雄)